というのは、古い雑誌で紙の劣化が原因で本として読むことに差し支える事例は多く報告されているため。
特に、19世紀半ばから20世紀にかけて多く使用された「酸性紙」の劣化は深刻です。
●読むことに差し支える主な劣化事例
1. 紙がボロボロに崩れる・脆くなる(酸性紙の劣化)
* 原因: 紙の製造過程で使われた硫酸アルミニウムが時間と共に加水分解し、硫酸を生成することで紙を酸性化させ、紙繊維(セルロース)を傷めます。
* 状態: 紙がパリパリに硬くなり、少し触っただけで縁から亀裂が入ったり、やがてポロポロと崩れてしまう状態になります。図書館の調査では、古い資料の約30%がすでに使用できない状態になっているという事例もあります。
* 影響: ページをめくる、開く、触るといった行為そのものが破損に直結するため、本として読むことが極めて困難になります。
2. 変色(黄ばみ)とインクの退色
* 原因:
* 紫外線(日光や蛍光灯)に長時間さらされることによる紙の黄変。
* 高温環境によるインクの退色。
* 状態: 紙全体が黄色く変色したり、インクの色が薄くなったりします。
* 影響: 文字が見えにくくなったり、図版や写真が判別しにくくなったりして、読書に支障をきたします。
3. カビの発生(フォクシング)
* 原因: 高湿度の環境で、紙にカビが発生します。
* 状態: 紙の表面に茶色や赤っぽい斑点状のシミ(フォクシング)ができることがあります。
* 影響: 見た目が損なわれるだけでなく、カビがひどい場合は紙が波打ったり、独特の匂い(けぶったような薫り)がしたりして、読む意欲をそぐ原因にもなります。
4. 虫食い(紙魚など)
* 原因: 湿気の多い環境で、紙魚(しみ)などの虫が発生し、紙を食害します。
* 状態: 本のページに穴が開いたり、表面が傷ついたりします。
* 影響: 重要な文字や図版の情報が欠落し、内容を読み取ることができなくなります。
これらの劣化は、特に1940年代から1950年代にかけての資料で顕著だという調査結果もあり、古い雑誌も例外ではありません。そのため、図書館や資料館では、脱酸処理や適切な温湿度管理といった保存対策が講じられています。